阪神の植木の産地をたずねて・・
明けましておめでとうございます。
本年も都市農業ファンクラブをよろしくお願いします。
今月のテーマは「植木」です。
宝塚市山本地区は、植木の栽培が盛んな地域です。
植木栽培の歴史は古く、平安時代に始まったとされ、千年を超えます。
なぜこの地域で、植木栽培が盛んになったのでしょうか。
それには地形と深い関わりがあります。
山本地区は、猪名川と武庫川という二つの大きな河川に挟まれ、各河川の水源から長尾連山を経て平坦地へ出るところに立地し、
そこは洪積台地の崩積土から成る地帯で、緩い傾斜のある畑となっています。
洪積台地は、一般には養分が流亡した痩せた土壌で、
水の調達も不便であるため米作りには向きません。
しかし、植木は生長が進まない土壌が望ましく、水も米ほど必要としません(肥沃な土壌だと、木が早く生長し過ぎ管理が難しい)。
また、消費者のいる都市に近いことも販売に有利に働きました。
こうした立地に加えて、接ぎ木をはじめとする先人たちの高い技術の積み重ねがあり、山本地区で植木栽培が盛んになりました。
某旅番組のように、地理学・地質学的な点から、山本地区を散策してみると面白い発見があるかもしれませんよ。
情報提供:阪神農業改良普及センター
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